愛 犬 紹 介
 狩猟に欠かせない猟犬の愛称はパウ、ドイツポインターだ。「道楽物語」で書いた、友達から譲ってもらった犬の息子にあたる。血統証に記載されている正式名称は「K・スズラン・フィールドランサー・パウエル」。ボクが犬舎登録し、ボク自身が命名した。
 パウエルは、あの湾岸戦争の英雄、米軍統合作戦本部議長コリン・パウエルにちなんだもの。有色人種でありながら米軍のトップに登りつめた将軍のように「強く、賢く、忠実」であれとの願いを込めて命名したが、現実は厳しい。
 獲物に対する猟欲は強くていいのだが、時々、親方であるボクの存在を忘れて暴走してしまうクセがある。このような犬になってしまったのには訳がある。親方の鉄砲がなかなか当たらないからだ。
 せっかく獲物を見つけてポイント(獲物を追いつめた状態で犬が静止すること。この後、親方の号令でつっこみ、鳥を撃ちやすい方向に飛び立たせる)しても、主人が外してしまえば獲物をかむことができない。そこで、パウエルは親方の鉄砲の腕を信じず、自分自身の力で獲物を獲ろうと暴走してしまうのだ。でも、時々は当たるので毎回暴走というわけではない。半分不良になりかかっているといった方が正解だろう。
 それでも今猟期、5羽の鴨はくわえてきている。特に半矢(はんや・ケガをして正常な動きができない獲物)の鴨の回収は上手だ。※飛べなくなった鴨に対してだけは親方の鉄砲はよく当たる。
 氷点下5℃でも鴨が水面に落ちるとザブンと飛び込み、必死になって回収してくる。こんな時は実に愛らしく、メンコイ。
 休猟期間中に射撃の腕を上げ、健康な鴨や山鳥をバンバン落とすぞ!! といつも思っているのだが、なかなか射撃場に足が向かない。
 今年こそ鉄砲の腕を上げるぞ!!待ってろよ、パウエル。<2000.1.7>



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