1999年4月 |
●●●●● 樹木医さんのウソ払い ●●●●● | |
ふだんは比較的高い山に住むウソ。小さな虫などを食べることから森林にとっては益鳥ということになる。しかし、山が雪に覆われ餌を求めて里におりてくると害鳥と呼ばれる。サクラ、特にソメイヨシノの花芽を大量に食べるからだ。公園などのサクラを管理する人にとっては、まさに恐怖の鳥だ。 「ここ角館では、1月下旬から2月いっぱいは気が抜けません。かつては50羽ほどの大群で来ましたが、最近は3.4羽のグループでゲリラ的に出没しますから、守る側はより大変です」と黒坂さんは苦笑する。 ウソは学習能力が高く、目玉模様の風船や爆音機など、いわゆるウソの脅しはすぐに見破ってしまうという。最も効果があるのは銃による有害駆除だが、これにも問題はある。 「観光資源を守れという声もありますが、鳥がかわいそうだという声もあります。そこで駆除をお願いしている猟友会の方々には、なるべく撃ち落とさないようにお願いしています。いわゆる威嚇射撃というやつです」 「忌避剤もあります。これを散布すると花芽の味が悪くなるのか、2、3個食べるとそれ以上は食べません。でも100メートル散布するだけで約10万円。それに雪が多いと機械が入っていけませんし…」 それでも今年は黒坂さんたちの勝ち。食害は最小限に押さえられたという。 「去年よりいい花見が期待できそうです。ぜひ角館にいらしてください」 お花見のみなさん、黒坂さんたちの苦労をお忘れなく! | |
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