1999年9月 |
●●●●● あの吸血ヤマビルは塩が大嫌い ●●●●● | |
最近、取材で訪れた東北森林管理局(旧営林署)五城目(ごじょうのめ)事務所杉沢森林事務所の玄関で、多くの食塩の袋を見かけた。まさか事務所でガッコづくりでもあるまい。用途を聞くと「ヒルだ、ヤマビル。脚絆に塩を入れで足に巻いておけばヒルが寄ってこねんだ」という返事。ナメクジは塩に弱いことは知っていたが、ヤマビルも塩に弱いとは…。 県林政課によると、現在ヤマビルによる吸血被害が報告されているのは上小阿仁(かみこあに)村、五城目町、井川町、昭和町、秋田市。最近は山の中だけではなく住宅地の近くまで出没し、大きな問題になっているという。住宅地に近い所は各市町村が薬剤による防除を行っているが、山の中では行われていない。 「山菜やキノコ採りで生息域の山に入る時はヤマビルファイターやヒルノックなどの忌避剤(寄せつけない薬)を使用した方がいいでしょう。正しく使用すれば確かな効果があります」と林政課の担当者。 「我々は毎日のように山で仕事をしているので、忌避剤より安い塩を使ってるんです。脚絆の中の塩が溶けて無くなるまで効果があります」とは、杉沢森林事務所の職員。 ヤマビルは小さいもので1.5センチ、大きくなると8センチにも達する。色は赤褐色で、背面に三本の細い黒の縦縞が見られる。 「人間に付着したヒルは自動車などによって生息地を一気に拡大する恐れがあります。ですから、この一帯の山から帰る時は衣服や車にヒルが付いていないかを十分に確認し、もし見つけたら怖がらずに踏みつけて殺してください」と林政課では注意を呼びかけている。 「ヤマビルの活動期は主に5月から9月いっぱい」。というわけで、もう少しの期間ご注意あれ。 | |
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