2000年10月
●●● 15人の漁師さんが参加した 八森、岩館のサメ退治 ●●●
「俺らがやっと針にかけたテリ(ウスメバル)を海面近くまで追ってきて、次々に食っていくんだがら。まあ、半分以上 は横取りされてしまうな」こう憤慨するのは八森町岩館漁港の釣りを専門とする漁師さんたち。
 サメたちにとってみれば、船の近くで待ってさえいれば簡単にエサにありつけるわけだから、こんな楽なことはない。
「俺らの船のエンジン音を聞いてサメが集まって来るようだったな」
と漁師さんが言うほどだ。
「このままでは死活問題だ!!」ということで、15人の漁師さんが立ち上がった。
 8月25日の午前3時、3隻の船に分乗して漁港の沖20kmの海域に向かった。漁法は、はえ縄。長さ約1kmのロープに20本の針を付けた仕掛けを三本用意。エサのサバを付けて次々にはえ縄を流した。
「一時間後に揚げ始めだども、掛かっているのはすぐにわかったすな。目印の浮きが動いていたすから。船の近くまで寄せるのは楽だったども、それからが大変だった」とリーダー格の小林英治さん。
 モリを打ってサメにダメージを与えてから船に引き揚げる作戦だったが、サメの抵抗は予想以上。中には太さ1.5mmのワイヤーを切って逃げて行ったサメもいたという。
「あれはワイヤーがよじれて切れてしまったんだべな」と小林さんは残念がる。8匹のサメが掛かったが3匹に逃げられ、船の側面にくくり付けて港まで持ち帰ったのは5匹だけ。
「このサメ、正式にはメジロザメ科のドタブカと言うそうです。一番の大物は全長2.95m、重さは約300kg。逃げられたのは5m位だったな。仲間で試食してみだども、脂が乗っててうめがったすよ。本当に!!」
サメ



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