2001年10月
●● 花の名前を見ても楽しい。百花繚乱のダリア園。 ●●
 「去年は約600の新品種をつくって、その中で残したのは200種。今年はそれを50種にしぼり込む予定だ。今年も500種つくってるども、何種残るかな。ダメなものはどんどん捨てる」。こう、さらりと言ってのけるのは鷲澤幸治さん(54)。雄和町にある「雄和国際ダリア園」の代表者だ。
 同園には1.2ヘクタールの敷地に世界14カ国700品種、7000株、7万本ものダリアが植えられている。その中の3分の2は鷲澤さんが改良した新品種だという。「違う品種の花を交配して種を採り、球根にして花が定着するまで3年はかかるな」と鷲澤さん。中には花の直径約3センチの世界で最も小さいダリア「雄和小町」や、直径36センチ近くにもなる巨大輪の「必勝」もある。
 その花の見事さと品種の多さもさることながら、それぞれの新品種に付けられた名前がおもしろい。「淡雪てまり」や「紙ふうせん」、「黒蝶」などの名前は花のイメージに近くてなるほどと思わせるが、中には「マダム加代」や「クライスラー」という名前もある。
 「『マダム加代』は、知り合いのお寺さんの奥さんの名前。加代さんは、ふっくらとした方だからな。ほれ、この花もふっくらしてるべ。クライスラーは、もちろん自動車。昔の彼女の名前を付けた花もあるな」と鷲澤さんは、茶目っ気もたっぷりだ。
 「花だけを見るんじゃなく、花の色や形と名前を見比べて頭を悩ませてほしいな。花には遊び心が必要だから」と、まじめな顔でおっしゃる。最近の会心の作だという「浮気心」をじっくり見たが、やはり悩んでしまった。
 同園は11月4日まで開園。入園料は大人400円。詳しくは電話018-886-2969まで。
ダリア1 ダリア2



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