2000年11月
●● より、天然マイタケに近く そこが技術の見せどころ ●●
 「確かにこれは栽培のマイタケだ。んだども、ここで育てた自然栽培だ。味も香りも天然モノの70〜80%位には近づいていると思うな」。こう自信満々におっしゃるのは佐々木信夫さん(62)。河辺町岩見字小平岱で「古里の丘」と名付けた山菜・キノコ園を管理しているお方だ。
 約250坪の園内には杉や雑木がほどよく繁り、少々薄暗くヒンヤリしている。
「ここ以外でも栽培しているども、ここが最高の環境だ。マイタケは市販の菌床を5月上旬から下旬にかけて埋めるども、埋め方や育て方にコツがあるんだ。俺なりに研究した自己流だどもな。コツ?ダメだダメだ、それは企業秘密だ」と佐々木さんは笑う。
 秋田県人にとって天然マイタケはキノコの王様のような存在だが、いかんせん絶対量が少なく高価すぎる。かといって施設内で栽培されたものは、それなりの味と香りしかしない。ここのような露地栽培は、ちょうどその中間に位置している。
「ここは観光キノコ園ではねえがら、勝手に採ればダメ。まあ、直売所のようなもんだな」と佐々木さん。
 園内にはマイタケの他にもムキタケ、キクラゲ、アミタケ、クリタケなどもあり、それらも直売されている。
「もうかるかって?ぜんぜん元も取れません!ほとんど趣味の世界だから」と笑う佐々木さん。このお方、本当にキノコがお好きな方と見た。
マイタケ1 マイタケ2



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