2001年4月 |
●● ツヤツヤのナメタガレイを何でババガレイって呼ぶの? ●● | |
ぽってりと身が厚く、表面がヌルヌルしているナメタガレイ。秋田市ではこのカレイを「ババガレイ」と呼ぶ人がけっこういる。店によっては母の字に濁点を付けて「母(ばば)ガレイ」と読ませているところもある。 金浦や象潟など県南部の漁師さんは「アワダチ」「アワダチガレイ」と呼んでいる。他のカレイ類に比べてヌルヌルが多く、魚箱の中でこの粘液が泡立つようになることから「アワダチ」と呼ばれるようになったらしい。これはよくわかる。しかし、どう考えてもババガレイの由来はわからない。 そこで県内でもナメタガレイの水揚げが多い男鹿市北浦地区の畠漁港を訪ねてみた。三月中旬、港はナメタの久々の大漁で活気に満ちていた。まずは刺し網からナメタを外しているバアちゃん達に聞いてみた。 「わがらねな。身っこは厚いし、ツヤツヤしてるのに、なしてババだべ?ほれ見れ、しわっこも一つもねえど」とナメタを高くかかげたバアちゃんは大笑い。二月から三月にかけてこの地区で水揚げされるナメタは産卵のために沿岸に寄って来るもので、卵をたっぷり抱えた身は、はちきれんばかり。もちろん味は最高だという。 「確か北海道でもババガレイだ。男鹿の漁師は北海道に出稼ぎに行ったもんっだから、北海道から伝わったもんでねえべか・・・」とは漁師さんの話。中には「このカレイはうめ(旨い)過ぎて嫁には食わせられね。これはババ(姑)の食うカレイだ。だからババガレイ」と推測する人もいる。 誰か本当の理由を知っている人はいませんか? | |
この記事が掲載された後で、ババガレイの名称の由来がわかりました。 泡がたくさん出て、ばばっちい(汚い)ことから名付けられたもののようです。 しかも、「ババガレイ」というのはこの魚の正式名称だったというオチつき。 原稿を書く前にちょっと図鑑でも当たればすぐにわかったこと。 物書きとしては恥ずかしい結果となってしまいました。 これに懲り、深く反省し、今後はよりいっそう精進するつもりですので、 暖かい目で見てやって下さいますよう、お願いいたします。 |
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