2001年6月 |
●● ジュンサイ採り機械を発明すればノーベル賞?! ●● | |
山本町の特産品であるジュンサイが、摘み採りの最盛期を迎えつつある。県内の各テレビ局は「のどかな初夏の風物詩である山本地方のジュンサイ採り…」などと紹介するが、小舟の上の本人たちは誰に聞いても「のどかでもなんでもねぇ!ただへずね(苦しい)だけだす」と苦笑する。 摘み採り作業は通常、午前7時から11時30分までが午前の部。午後は1時から4時ごろまで。この間は小舟から降りることはない。 「私だばひざをついているども、台に腰かけたりする人もいるし、座り方は人によってさまざまだすな」と教えてくれたのは山本町の石川イミさん(71)。 ジュンサイ摘みの仕事を始めて十年近くになるという方だ。 「初めて舟に乗って摘んだ時は、舟から降りたとたん身体のあちこちが痛くて、家に帰っても他の仕事がでぎねがったすな」と言う。初心者にとって、バランスの悪い小舟の上で同じ姿勢を保つということは、かなり難しいことらしい。 「若い人はみんな会社に勤めでるし、こんた容易でね仕事はしねすべ。だがらジュンサイは我々、年寄りの仕事。年寄りがいねぐなれば、ジュンサイをやる人なのいねぐなるんでねえの?」と石川さんはジュンサイの将来に悲観的なことを言う。そういえば、あるジュンサイ農家の人が次のようなことを言っていた。 「米づくりは、もうほとんどが機械化。お茶だって海苔だって機械で摘んでるすべ。もし、ジュンサイ摘みの機械を発明したら、それはノーベル賞だすな」。今のままでは日本一の生産量を誇る秋田産のジュンサイの将来もあやうい。だれかジュンサイ摘みの機械を発明してくれませんか? | |
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